増えると危険、アラキドン酸

アラキドン酸を多く含む食材
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アトピーの原因として油が問題と言われています。

ここでいう油とは、植物性マーガリン、ソフトマーガリン、植物性ショートニング、紅花油・大豆やコーンのサラダ油、サフラワー油、ひまわり油という主成分がリノール酸(n-6系脂肪酸)の油をさします。

これらの油は身体の構成に大切な成分ではありますが、現代の日本の食物にはかなり多く含まれていて、必要以上に摂取しているのです。これが人体に様々な悪影響を与えているのです。

アラキドン酸とは、n-6系不飽和脂肪酸の一種

アラキドン酸とは、n-6系不飽和脂肪酸の一種で、体内ではリノール酸からγ-リノレン酸、ジ・ホモγ-リノレン酸を経て生合成されますが、広義の必須脂肪酸に分類されています。

アラキドン酸は、γ-リノレン酸とともにビタミンFとも呼ばれ、主に肉類や魚介類、レバー、卵、母乳などに含まれており、植物からはほとんど摂取することができません。

アラキドン酸は成長に欠かせない成分

また、体内では細胞膜を構成する主要な成分のひとつで、脳や肝臓、皮膚などのあらゆる組織に存在します。アラキドン酸は乳児の脳や体の発達には欠かせない成分で、粉ミルクなどにアラキドン酸を添加したものが販売されるなど、その重要度が伺えます。

脳の高度な機能は神経細胞の働きによって成り立っています。神経細胞は、電気信号を発して情報をやりとり細胞で、その数は脳全体で千数百億個といわれています。神経細胞は複雑に分岐していてそれぞれが別の神経細胞とつながり、神経回路を形成しています。この間を電気信号が駆け巡り、思考や判断といった脳の高度な機能が生まれます。

この神経細胞は胎児のときに爆発的な勢いで形成されます。神経細胞のもとになる細胞のことを幹細胞といいます。アラキドン酸はDHAなどの脂肪酸ととも、胎児や乳児の脳の発達に欠かすことのできない脂肪酸なのです。

アラキドン酸の過剰摂取

しかし、近年日本人の食生活に肉類の割合が増えることで、アラキドン酸の摂取量はこの半世紀で4倍になっています。同時にリノール酸の大量摂取でアラキドン酸が体内に過剰になっています。

アラキドン酸を多く含む食材

このn-6系不飽和脂肪酸の過剰摂取することにより、細胞膜を構成しているリン脂質に過剰に蓄積し、悪影響を及ぼします。

そして、このアラキドン酸の影響で「悪性エイコサノイド」が増えると言われています。エイコサノイドには2種類あります。

良性エイコサノイド:血管拡張、血小板凝集抑制、抗炎症、がん抑制、アレルギー症状寛解
悪性エイコサノイド:血管収縮、血小板凝集促進、炎症増強、アレルギー症状増悪

悪性と言われていますが、人体には必要な作用もあるのですが、増えすぎは良くないのです。

アラキドン酸を体内で過剰に増やさないように食べるものに注意するとともに、α-リノレン酸などのオメガ3系必須脂肪酸との摂取バランスを意識する事が大切です。

α-リノレン酸を摂るならエゴマがおすすめです。えごま油なら一日小さじスプーン一杯えごまの実ならたった大さじ山盛りスプーン一杯で必要摂取量がまかなえます。

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