近年、アトピー性皮膚炎をはじめとしたアレルギー患者が増加しています。
アトピー発症の原因としては諸説あります。
その中で、オメガ6系脂肪酸(リノール酸)の過剰摂取が関係しているというのがわかってきました。
リノール酸は植物油に多く含まれており、リノール酸から代謝されてできたアラキドン酸が、細胞膜を構成しているリン脂質に過剰に蓄積することで炎症を起こしているのです。
アトピー性皮膚炎は治るのか?
結論から言えば、治ります。
それには、アトピー性皮膚炎をはじめとするアレルギー疾患の原因を知り、対策する必要があります。
また、ステロイド系の薬は炎症を抑える効果はありますが、深刻な副作用もあり、根本的解決にはなりません。
アトピー改善には食生活の見直しが必須です。
アトピー、喘息、花粉症などのアレルギー性疾患が増えたのは、ここ20~30年の事です。
1960年代に動物性脂肪のバターやラードに変わり、コレステロールを下げ健康に良いといわれて出てきたのが、リノール酸を多く含んだ植物油です。
リノール酸は、コーン油、大豆油、べに花油、ひまわり油、ごま油など、近年の私たちの食生活で大量に消費されている油です。
同時に、動物性たんぱく質の摂取量もこの50年で急激に増加しました。
日本人は古来より動物性タンパク質の摂取は魚からが多かったのですが、近年は魚は敬遠され、牛、豚、鳥などの消費が多くなっています。
この牛、豚、羊、鳥などの肉、特に反芻(はんすう)胃をもっていない、豚と鳥の肉にはアラキドン酸が多く含まれています。
このアラキドン酸が、オメガ6系のリノール酸を経て、炎症の元ともいわれる悪性エイコサノイドになります。
最近増えてきたアレルギー疾患は、細胞膜に過剰に蓄積されたアラキドン酸が原因なのです。
オメガ3とオメガ6との摂取バランスを適切にする。
オメガ3系(αーリノレン酸):良性エイコサノイド
オメガ6系(リノール酸):悪性エイコサノイド
アトピーなどの炎症が、過剰蓄積されたアラキドン酸が原因というのはわかりました。
では、どうすればいいのか?
一番大事なのはオメガ3の油を増やし、オメガ6系不飽和脂肪酸とのバランスを適切にする事です。
そのバランスはオメガ3とオメガ6の比率として日本人は 1対4 が良いと言われています。
しかし、最近の食バランスは1対10とも言われ、過剰摂取状態なのです。
アトピー改善には、肉食を減らし、えごま油などオメガ3を多く含んだ食事を取り入れる事が大事なのです。