10月も下旬に入り寒くなってきました。
初夏から夏、秋からの冬への変わり目に注意
近年、高齢者だけでなく、若い人の間でも皮膚のカサつきやかゆみ、湿疹、肌荒れ、ニキビ(吹き出物)といった肌のトラブルに悩む人が多くなりました。
また、脂漏性皮膚炎や乾癬、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性の病気も増えています。そして、これらは一時的に症状が治まっていても、体調や季節の変化に伴って悪化する場合は多くあります。
※脂漏性(しろうせい)皮膚炎:頭や顔など、皮脂の多い部位に湿疹がおこる皮膚病、かゆみやフケなどの症状が強くなる。
※乾癬(かんせん):皮膚に赤いウロコ状のカサカサしたものができる皮膚病
なぜ皮膚炎は季節の変わり目に悪化するのか
どうして季節の変わり目は、かゆみやフケなどの皮膚炎が悪化するのでしょうか?その原因は
・皮膚の乾燥。
・自律神経の乱れ
・食生活による慢性的な炎症
が主な原因と言われています。
皮膚の乾燥
季節の変わり目は、温度の変化もあり、会社でも家でも冷房や暖房を使い始めます。エアコン風は乾燥を伴うため、どうしても皮膚は乾燥してしまいます。また、秋口は外気も乾燥しているため、常に皮膚にとっては悪影響があります。
意識して加湿器の利用や、お風呂の後の保湿処理などをしていない場合、普通の人でも肌がカサカサになっていると感じます。
自律神経の乱れ
初夏から夏、秋から冬への季節の変わり目は、気温が急激に変化します。その激しい変化に身体が対応しきれず、自律神経が乱れやすくなります。また、胃腸に変調をきたしたり、風邪をひきやすくなります。それらの症状は身体の免疫力を大きく下げてしまいます。
免疫力が下がる事で、身体が全体的に弱り、脂漏性湿疹や、接触皮膚炎などになりやすくなります。特に以前、症状があった人はぶり返してしまう可能性が高くなるのです。
食生活による慢性的な炎症
3つ目は季節の変わり目に関わらず、通年通しての原因になります。
現代人の食事の大半にはリノール酸をはじめとしたオメガ6脂肪酸が含まれています。オメガ6脂肪酸を過剰に摂取すると、肌の炎症が悪化し、皮膚の細胞膜に酸素や栄養が行きわたりにくくなります。
細胞膜に栄養が届かなくなると肌から水分が失われてしまい、バリア機能が低下してしまうことで、肌の新陳代謝も衰えてしまうのです。その結果、肌のかゆみやカサつきが悪化して、アトピーをはじめとしたアレルギー性皮膚炎、乾癬などの肌トラブルを招くのです。
対処方法は
肌の乾燥の対処に大切なのは乾燥を予防する加湿器や、お風呂あがりの保湿ケア、保湿クリームを持ち歩く事です。
自律神経の乱れは生活環境の見直しが大切ですが、適度な運動としっかりと睡眠をとり、体内健康を上げる事が大切です。
そして大切なのは、食生活の見直しです。オメガ6脂肪酸の摂取量を減らし、炎症を静めてその害を打ち消す作用のあるオメガ3脂肪酸を積極的に摂る事が大切です。