現代人の食生活の最大問題、油の摂り方
生活習慣病の一つ、動脈硬化の原因として動物性脂肪の摂取が注目されたのは昭和40年代です。
旧厚生省は、欧米食が増え肉類の摂取が多くなった事で血中コレステロールが増えたとして、栄養指針で植物油であるリノール酸(オメガ6脂肪酸)の摂取を増やし、血中コレステロールを減らす事を指導しました。
リノール酸のコレステロール低下作用はたったの1週間
その後の研究で、リノール酸のコレステロールの低下作用は1週間程度のみで、長期的にみると動物性脂肪と差が無い事が明らかになりましたが、「植物油はヘルシー」という考えは今でも多くの日本人に浸透しています。
最近テレビの情報番組で取り上げられるようにはなりましたが、国民全体に誤解のある情報というのは伝わっていません。
便利になった食生活にはびこるオメガ6脂肪酸
日本の食文化は多くの企業努力により、手軽に手間もかからず簡単に美味しいものが食べられるようになりました。しかし、その食品のほとんどにリノール酸が多く含まれています。
・サラダ油
・ドレッシング
・インスタント食品
・マーガリン
・マヨネーズ
・カレールウ
・スナック菓子
・油漬けの缶詰
・揚げ物 などなど
毎日の食卓にかならずどれかは並ぶのではないでしょうか?同じようにコンビニ弁当やスーパーの加工食品など、手軽に美味しく食べれるものは多くのリノール酸(オメガ6脂肪酸)を含んでいるのです。
リノール酸は必要な油、でも摂り過ぎはNG
ただ、リノール酸は悪者なのかというと、決してそうではありません。リノール酸は、多価不飽和脂肪酸であるオメガ6脂肪酸であり、体内で生成できない必須脂肪酸なのです。
しかし、リノール酸(オメガ6脂肪酸)の過剰摂取により、ガンや認知症、心臓病、生活習慣病、アレルギー病などの急増を招いている事も多くの研究者が指摘しているのです。
まさに過ぎたるは及ばざるが如しで、必要な量を適切にとる事が大切なのです。
大切なのはオメガ6とオメガ3の摂取バランス
同じように人間が体内で生成できない必須脂肪酸にオメガ3があります。
えごま油をはじめとして、今α-リノレン酸(オメガ3)を摂取できる油が注目されていますが、より効果を出すために必要なのは、α-リノレン酸を摂るだけでなく、食生活を改善し、オメガ6の摂取量を抑えることです。
現代人のオメガ6(リノール酸)とオメガ3(α‐リノレン酸)の摂取比率は10対1と言われています。オメガ6摂り過ぎです。それだけ食生活にオメガ6が浸透していると言う事ですね。
オメガ6とオメガ3の摂取比率は4対1が目安
まず、食生活の見直しで行う事は、オメガ3脂肪酸の積極的摂取です。えごまならば、簡単に摂取が可能です。
えごま油なら1日小さじ1杯(4グラム)
えごまの実なら1日大さじ山盛り1杯(7グラム)
たったこれだけで厚生労働省の推奨摂取量がクリアできるのです!。まずオメガ3を摂る事から始めましょう。