2025年に2012年の約1.5倍の700万人に増加する見込み
厚生労働省が今年初め、全国の認知症患者が2025年には700万人を超えるとの推計値を発表しました。65歳以上の高齢者のうち、5人に1人が認知症を発症するという計算になります。
推計の根拠となったのは健康診断データ
このショッキングな推計の論理的根拠となるのが、1961年から福岡県の久山町の住人約8,400人を対象として開始された疫学調査「久山町研究」です。その中で、1985年から認知症の疫学調査も始まり、非認知症例からの認知症発症率や危険因子などについて調査されています。
この研究の中で、糖尿病患者のアルツハイマー型認知症の発症リスクが約2倍に上昇するという調査結果もだされています。日本では、糖尿病の男性は16.2%、女性が9.2%で、50歳代以上で急増しています。
これは、糖尿病(高血糖)や高血圧の影響で、脳血管疾患に進展するケースが多いからだとも言います。
上記リンクの研究報告にて、認知症予防につながる食事パターンについての報告があります。
認知症の予防につながる食事パターンについて検討した。これまでに認知症発症との関連が報告された栄養素と関連する食事パターンを縮小ランク回帰法により検討すると、大豆・大豆製品、緑黄色野菜、淡色野菜、藻類、牛乳・乳製品の摂取量が多く、米の摂取量が少ないという食事パターンが抽出された。この食事パターンには、果物・果物ジュース、芋類、魚の摂取量が多く、酒の摂取量が少ないという傾向も認められた。
野菜を多く食べるのはもちろんですが、魚の摂取量が多いという部分はオメガ3の摂取に繋がっている部分ですね。
健康寿命を伸ばすには、やはり食生活改善が第一です。